『木村さんのリンゴ』 [本]
2013/7/28
最近映画化もされて、認知度がたかまっているリンゴの自然栽培に成功した木村さん
私も数年前から噂には聞いていて、本を読みたいと思いながら、たくさんの本があって迷っていたところ、ある方のブログで紹介されていたこの本を購入
小原田泰久『木村さんのリンゴ』
子育て中の私にとって、リンゴ栽培は子育てにも通じることがあり、人生の縮図でもあり、木村さんの発する真珠のような言葉にハッとさせられることが多々あり、また小原田さんの文章もスーッと心に染み込んでいくような感じがあり、何か所もページのミミを折りました
私的に響いた箇所をご紹介。
-「人間でいえば、3歳とか4歳くらいまでは、お父さん、お母さんが一生懸命に面倒をみるでしょう。それを過ぎると、放っておいても大きくなっていく。それと同じ。野菜も種をまいて、芽が出て、葉っぱが2枚から4枚になるころがいちばん弱いのな。放っておくと、雑草に負けてしまう。だから、その時期には草も取るのな。ある程度大きくなれば雑草に負けなくなるから、もう手をかけなくていい」
ー木村さんとリンゴの木に関するエピソードで、印象深かった場面・・・
無農薬、無肥料にしたことで、木村さんのリンゴの木は、虫や病気でどんどん枯れていったので、木村さんは、リンゴの木一本一本に声をかけはじめた。ところが、隣人の目を気にして、隣の畑との境にあった82本の木には、声をかけなかったところ、その82本全部が枯れてしまったというのだ。
すべての物には命があって、意識もあるのだということを改めて感じさせられる。
ー自然栽培というと、農薬も使わないし、肥料もあげなくていいし、雑草もとらなくていいから、これは楽チンだ、放ったらかしておけばいいと、ついつい思ってしまう。(略)
だいたい、肥料や農薬というのは、人間がなるべく楽をして収量を上げたいと願って開発したものである。実際に便利で効果があったからこそ、こんなにも広がった。自然栽培は、その逆をいくわけだから、楽をしようなどと思っている人がうまくやれるはずがない。
ー防腐剤や着色料など、食品添加物が次々に出てくる。家畜の飼育でも、抗生物質やホルモン剤が使われるようになってきた。そうやって、ぼくたちは、薬漬けの食べ物を食べざるを得なくなってきたのだ。食べ物は、細胞をつくる材料になる。体にも心にも大きな影響を与えるのは、当然といえば当然のことなのだが、食への意識は、なぜか非常に低い。
ー言葉を発するということはエネルギーを相手に送るということであるにもかかわらず、あまりにも無頓着に言葉を使ってきた。いい方ひとつで人を生かしたり傷つけたりすることができる。(略)友だちに「死ね!」という子どもがいるが、言葉と同時に、そのエネルギーまで相手にぶつけていることがわかっていれば、そんなことはいえないはずだ。
ー木村さんは、足を引っ張られたり、悪口を言われた時に、どのように心がけているのか?という質問への木村さんの答え
「(略)でもな、批判するということは、興味があるということな。そういう人は、味方になってくれる人でもあるのな。
私はよお、笑顔だと思うのな。いつも笑顔でいると腹も立たないしよお。相手もな、批判したのに、笑顔だったら、自分の器が小さかったなあって、そう思うんでないか。笑顔にまさる宝物なし、だな」
その他い~っぱいあるけれど、ぜひ読んでみてください
木村さんは、宇宙人にもあったことがあるそうです。
私は、「やっぱりね」と思ってしまいました。
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